そんな目で見るんじゃねぇよぃ!

 

俺は白ひげ海賊団一番隊隊長だ。
部下の統率を図るのは隊長の役目だし、
一番隊に所属したヤツに対する全責任は俺にある。
だから!あのワケの分からねぇ女()が
ワケの分からねぇ態度をとったとしても動じるわけにはいかねぇし!
そもそも意思の疎通が出来ねぇだなんて、もっての他なんだよぃ……。


あの馬鹿()が俺を無視し始めて一週間……。
なぁ、俺が一体何をした……?
俺は一切手も出してねぇし、そんな素振りもねぇはずだし!
いや、確かにあんな恰好の女だから
危うい所に視線がいった時もあるかも知れねぇが、
そんなもんは何も俺ばかりが悪いんじゃねぇ、
アイツにも非があるだろぃ!
……そもそも……他の奴等の方がよっぽど見てるだろぃ……。


昨日もエースの奴が食堂でにちょっかいを出して
(何でかは知らねぇが、あいつとは、顔を合わせる度に騒動を起こしやがる)
(しかし、ありゃあエースも悪ぃ。挨拶代わりに、毎度毎度あきもせず、
開口一番がやらせろだからよぃ。若さって怖ぇよな……)
まぁ、いつもなら俺を呼ぶが視線だけ、
しかも一回だ。一回だけ、
こっちを見て、サッチの所に向かったもんだからよぃ。
そりゃまあ、いい餌を与えたようなもんだ。


どいつもこいつも手を出したの何だのと、
よくもまあ同じ事ばかり聞いて来れるもんだよぃ……!
しかもだ!その時は妙な具合に話が進みやがって
(九割強エースの仕業だけどよぃ)
どうして手を出さねぇのか、から俺がをどうしたいのか、
だなんて話になったもんだから堪らねぇ!!
本当にあの馬鹿(エース)は話をややこしくする天才だよぃ……!


「…………!」
「コイツ、くれねぇかなぁ、マルコ」
「あたしに聞くべきじゃね!?」


今日も今日とて、すっかり姿の見えない
を探してりゃあこの有り様だよぃ……。
ええと……まず……何から突っ込めばいいんだ、こりゃあ。
まずは、まずは…………。










結構な割合で頭を殴れば、ようやく二人が離れたもので
(コイツら、本当に何をやってやがるんだよぃ)
その様を眺め笑っているサッチに
エースの躾について物申し、を担ぎ上げた。


このままじゃあ隊長の名折れもいいとこだから、
今日という今日はきっちり話をつけてやる。
この馬鹿の、ここ一週間の態度にしろ、
一番隊の規律にしろ、全部だ。全部。
昨日の話なんて微塵も関係ねぇし、
そもそも俺は隊長なわけでコイツは俺の部下だから―――――


「…………」


だからサッチ!そんな目で見るんじゃねぇよぃ!

マルコverです。
オチは同じという事で。
きっとサッチ…ニヤニヤしてるんだろうな。