真夜中の号砲








何が本当かだなんて、それこそ真実か、だなんて
まるで興味がないのだとは言うわけで、
どうにもお前とは真っ当な会話をしたくないと
言われているのだなあと気づいただけだ。
最初の気づきはそれで、
今になって自分だけだなんて特別な話は一欠片もなく、
誰とでもそうなのだと知った。



にとって特別なものは何もない。
自分も、自身も、その世界も何もかも。
命も、金も、愛も恋も心も。
何かしらの理由があってそうしているのか、
単にそう思っているだけなのかは知れない。
只、知りたくないという気持ちが全てなのだ。
だからこんな部屋に二人存在するのよと笑った。



確かにこの夜には無情の愛と彼女が呼ぶものが満ち溢れているし、
実際に今二人の間に生じているこの、
胸をざわつかせる思いもそれの類だ。
無償なものは決してないし、
愛なんて心さえ奪い去る本当に罪深い無情なものだと思う。



「もっと、触って。ねぇ、エース」
「どうしたんだよ、今日は」
「…っ、は」
「えらく積極的で」



他の男とヤったのかい。
思わず口を突きそうで酷く焦った。
気の乗らない時はマグロもいいとこで、
時にはダッチワイフとやってるのかな?等と
思違えそうになったくらいだ。
そんな女が今、腹の上で悶え狂っているのだから、
これは異常事態。
簡単にいうと変だ。



「つっ…と」
「ぁ、あ」
「ちょ、おい、
「は、ぁ」
「出るって…!」



の腰を掴み、無理矢理に動きを止める。
そのまま身を起こし攻守交替。
ついと視線を逸らすの首筋を舐め、
更に深く性器を差し込む。
の呼吸が詰まり、性器内がビクビクと痙攣した。










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結果、三度ほど射精したエースは
今まさにベッドの上にて大の字で寝転んでいるところだし、
最後の辺りでは息も絶え絶えだった
まるで死体のように転がっている。
最も切ない光景だ。



首だけを動かしの方を向く。
全身汗に塗れて眠る女を見る。
腕を伸ばし髪を撫でれども彼女はまるで反応を示さない。
死んではいないはずだから、きっと眠っているのだろう。
若しくは―――――



「俺の方がよかったろ」



寝たふりでも決め込んでいるのだ。





誰かほかの男とやったんだろうね、、、
今回の更新、URA二つなんですが
とりあえずメリークリスマスという事で

2015/12/24