が僕を変えた事は事実だ。
この脆弱でそれでいて肥大した自意識の壁を容易く飛び越え、
あるがままの姿に堕とした。



それに関しては良いも悪いも今のところは言えないだろう。
少なくとも数年かけて集めた偽りの力は失ったのだし、
その代わりといっては何だが、貴女のような人と出会う事が出来た。
だなんて口が裂けても言えませんけどね。
そんな真似、出来るわけがない。



貴女の事が好きじゃないだとか、貴女の事なんて何とも思っていないだとか、
貴女に何てまったく興味がないだとか。
これまで吐いた下らぬ言葉全てを帳消しにしたいのだけれど、
今のところそれに関しては打つ手がない。



は恐らく、この僕の言葉になんて一切の興味がなくて、
こちらが発した言葉など覚えてもいないだろう。
の周りには沢山の人々が集まり、両手から零れんばかりの言葉を注ぐ。



ああ、又だ。
又、こうして自分の殻に閉じこもり無為な思いに耽っている。
この、薄暗い洞穴のような心に。



だっては誰にでも愛想よく、誰にでも笑いかける。
何か特別なものを差し上げたいけれど喜びそうにもない。
だったらもう誰のものにもならないようにしてしまえば?
もういっそ、こんなに悩む必要もないくらいに。



そんな極端な考えに脳が支配され衝動的に声をかけたとしても、
疑う事もないは微笑みながらどうしたんですか、なんて話しかけてくるだろう。
だからこの心は深く沈み、両手は果て無く汚れている。
貴女にまるで相応しくない程に。



こんな自分は嫌いだし、こんな思いを抱かせる貴女も同じだ。
僕は毎晩一人ぼっちで息絶える。
何よりも欲しい言葉は、そんなものではない。
只、僕に相応しくない愛の言葉を、君の口から聞きたいだけなのに。




それが私でも助けてくれた?





拍手、ありがとうございました!
第百三十弾はツイステよりアズール君でした!
滅茶苦茶メンヘラ臭するね
悶々と一人考える男

2020/5/18