お前は一体どういうつもりなんだと、
目前のスモーカーは非常に怒った様子で吐き捨てている。
まるで自覚のないにそんな事を言っても同じだと、頭では理解っているはずだ。
それでも思わず口にした。耐え切れず、というとこだ。


「あんたがどうしてそんなに怒ってるのか。あたしにはちっとも理解出来ないわ」
「だろうな」
「どうしてそんなに怒っているのよ、スモーカー」
「…」


単にゴミを始末しただけじゃないと億尾もなくは言い捨て、
かっとなるスモーカーを眺める。
感情の起伏を見たいだけなのだと分かっている。
何故そんな真似をするのかは分からない。仕返しなのだろうか。


「ねぇ、今度の休みはいつなの?」
「そんなものは、ねェよ」
「ないわけないでしょ」
「面倒な女だぜ」
「南の国へ遊びに行きましょうよ。二人っきりで」
「冗談じゃねェ。馬鹿、やめろ」
「あんたの仕事が休みになる程度の事を起こせばいいんでしょ」
「そういう真似を止めろってんだ、俺は!」


立ち上がり部屋を出て行きかけたを羽交い絞めにし、
馬鹿な真似を止めさせようとしても意味がないと知っている。
この女は全てを思い通りにしないと気がすまない。傲慢な女だ。


そんな所に惹かれたのか只の腐れ縁と成り果てたのかは分からないが、
どうしても離れる事が出来ず、今日も今日とてこちらが折れる悲しい日が暮れる。


愛されるという重み





拍手、ありがとうございました!
第七十弾は大災難スモーカーでした。
大迷惑ですよね。

2011/6/1