Is it just a sad slide show




久々に登校すれば出席日数がかなりギリギリのところまで来ていると告げられ、いよいよこれは落第及び中退のお膳立てだと笑う。それと共に教師から自宅の電話番号を再確認された。どうやら一向に繋がらないらしい。それもそのはず、自身ここ数週間は自宅に帰っていないし、母親と新しい父親もいないのだろう。忙しい人達だ。あの母親はどんな反応を示すのか。あっさり流されそうな気がする。余り興味がないのだ、己の娘に。そうして今の状態に最も興味を示している男がここにいる。


「お前は何をしているんだ、
「何もしてないからこうなったんでしょ」
「お前って奴は・・・」
「あたし辞めようかと思ってんのよね」


興味を示している割にそ知らぬ振りをする。


「好きにした結果がこれか」
「何?皮肉?」
「・・・そうかも知れないな」
「今日はよく喋るのね」


進が大袈裟な溜息を吐き出した姿を見たのも初めてだ。後を振り返り進のノートを眺めれば呪文のような単語が並んでおり、瞬間視線を上げれば目が合った。









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昼休みが訪れたところで一緒に過ごす人間はいないのだ。ほとんど登校していないから友達どころか知り合いもほぼいない。珍しく授業に出ていたところで授業は一切頭に入って来ない。それでも教師達はの顔を見れば一様に何かしらの反応を示す。一々反応を示す事にも疲れた。


『―今日来るからよ』
『何しに来るのよ』
『うるせぇな、今日はやる事がねぇんだよ』


阿含から電話がかかり一方的な用件を押し付けられる。何故だか今日来るらしい。断る理由もないが面倒臭い。分かった分かったと呟き電話を切れば背後に進がいた。こんなにでかい図体をしている癖にどうして気づかなかったのか。


「どうしたの」
「いや」
「あたしとご飯食べるの?」
「いや、もう喰った」


久々に登校してみれば妙な事ばかりが起きる。進がこうやって話をしに来る事もそうだ。


「何?変なの」
「お前はどうしてそこまで刹那的なんだ」
「えぇ?」
「自分を壊す事しかしない」
「・・・あんたに、関係なくない?」
「まぁな」


ざわざわした、心が。だからまずシャットダウンする。あたしの事に首を突っ込まないで。


「俺はお前がいなくなったら」
「ちょっと」


そういうのやめて。思わず口をついた。進が口元を手で覆う。


「あたしは結構気に入ってるのよ、今の状態」
「理解し辛いな」
「別に、理解なんかしなくてもいいでしょ」
「お前は」


本当に。呆れたようにそう呟き普段の無口な男に戻る。昼休みが終わるまでの間屋上に座っていた。煙草を吸えば一瞬だけ進の眼差しが歪んだ。一瞬だけだ。徐々に、それでも確かに追い詰められているような気がした。行きたい場所もないのに居場所があるはずないのだ。


Mono---Courtney Love

スゲエ久々の更新ですね、唯一の連載。
むしろ先日から書いていた話が強制終了(PC)
により開けなくなり(ファイルが)
死にたくなった。