あなたにはまったく相応しくないものね、
はそう言った。
まったく汚れていて貪欲で、
何もかも欲しがるだなんて神様とは正反対の生き物ってトコかしら、
雌猫のようには這い蹲った。


「何が言いたい」
「あんたを、愛してるって」
「・・・フン」


産まれてこの方自分の足で生きていると思った事がなかった。
誰かに生かされているような気がしていた。
それがもしこの神―
エネルならばそれでもまったく構いはしない。




神を堕落させてやれ。
ふと思いついた悪戯は簡単に見透かされ
それでもエネルはのお遊びに付き合った。
気紛れだろう。
時折自然に混ぜる言葉。愛している。
エネルがそう囁けば囁くほど真意が分からなくなってしまう。
最初から信じてはいないのだから意味なんて。
なのにどうして切なくなるのだろうか。


「ねェ、」


それって一体どういう意味よ、
意地悪くがそう聞き返せども
エネルは何も答えず只笑みを。
頭の中を読めるという神に対し何を、一体。
エネルはどう思っているのだろうか。


「五人か」
「えっ?」
「お前が今まで寝た男だ」


意外と少ないな、
エネルが突然下種な話題を振り笑った。


「それって―」
「どうした、」
「神様らしくないわ」
「そう願っただろう、お前が」


頬を染めたは息を飲み首を振った。
エネルの笑顔は見慣れないし似合わないと思った。

何故ここまでエネルを気に入っていたのだろう。
多分あの自己中なトコが気に入ったんだろうなあ。