このせかいはぼくのもの

ギンはいつだって哂っている。
あれは決して笑顔ではないはずだ、張り付いたそれは。
だからはぼんやりとギンの姿を見つけそうして溜息を吐き出す。
ギンの腕がゆっくりと上げられ自分を呼ぶ。
、こっちにおいで。
断る理由もないものだからは軽く頷いた。
この世界は少しだけ息苦しい。













現実的な痛みをまずは全てなくした。
そうしなければギンと一緒にはとてもではないがいられなかったからだ。
ギンは痛い。きっとギン自身とてもつもない痛みと戦っているのだろうが
それだけではまったくもって飽き足らずにまでも痛みを分かつ。
それでもはギンの傍にいる事を望み故に痛みを消した。


「ギン、」
「んー」


ほんま勘弁やねめっちゃ疲れたわ今日。
ギンは普通を演じる如く。
着物を脱ぎの部屋でくつろぐ。


「こっちに来、」
「うん」


胡坐をかいたギンはを呼び両手を広げる。


「疲れてるんじゃないの?」
「疲れとるよ」


いつだって無闇に必死に映る。
ギンはきつくを抱き締めた。













疲れているといいながらギンはに口付け当たり前のように抱く。
異存はないし今更それがなくなれば不安が増すだけだ。
首筋から胸元に向け口付けるギンを眺めながらは彼の髪を撫でる。
執拗にキスマークをつけ続けるギンの真意は分からない。


「今日さぁ、」
「何?」
「言われちゃったって、」


恋次に、が笑う。


「なーにを」
「あんたがつけるこれ、」


まあ今に始まったものじゃないんだけどさ、
まさか恋次から言われるとは思わなかった。
アハハと笑えばギンも笑う。
はボクのものやからね、そら印つけとかな、
ギンの爪がの腹を欠いた。


「痛っ!」
「あ、こらスイマセン」
「わざとでしょ、今の」


こういう日々がいつまでも続くものか。
それだけが分かっていた。
ギンの指は慣れた手つきでの性器に触れるし
の性器もそれをたやすく受け入れる。
片足をゆっくりと上げれば些か窮屈ではあるが
ギンの重みがやたら恋しくもあり頭の中は白く。


「何か、」
「何、」
「義務っぽい」
「ハ、」


失礼やなぁはほんまに、
驚くほど明るい表情でギンが笑った。
そのまま侵入した。

仲良し。
関係ないんですが、ギンは藍染を出し抜くと思ってます。