今日は雨が降るだろうと予測していた矢先快晴の青空が目に入った。
雨に紛れ消えてくれればと思っていたのは確かだ。
だから少しだけ落胆を。
それでも別に構いはしないのだろう。
何事もないように時間は過ぎていく。
喜助の手を取り目と鼻の先で会話をした。
詰め寄った、恐らくそれに近かったのだろう。
喜助は微動だにせず只笑顔をくれた。
「今にも泣き出しそうよ」
「どうして」
「あなたを想い過ぎて」
「それは、重宝」
何の策も通用しない。
そう判断を下したは無防備にも真っ向からの勝負を挑んだ。
結果は聞くまでもない、惨敗だ。
喜助の目をじっと見つめていた、見透かしていたのだろうか。
喜助は決して視線を逸らさない。
本当は自分の方が今にも逸らしそうだった、ぐっと耐えた。
喜助にも知れていただろう。
「どうして言わないの」
「何をです?」
「あたしの事好きだって」
「・・・」
困ったように一度目を伏せた喜助を見ていた。
再UP。
この頃…短いの多いな。
2005/7/28