躊躇する事なくあの人あたしに嘘吐くの。
は少しだけ哀しげな顔をしたままポツリとそう呟いた。
横顔は美しい。
誰にも媚びず誰にも甘えず―――――
そんな女だと思っていたしきっと思われている。
そう思われたがっているに違いない。
「・・・俺には分からないから」
「そうよね」
「なぁ」
「ごめんね、こんな話しちゃって」
「」
他人事ならばどんな話を簡潔に終わらせる事が出来る。
良し悪しなんて何よりも簡単に判別する事が出来る。
だから拓海は何も言わずここにいる、それだけだ。
バイト帰りのに偶然出くわし、
そのまま近くの公園でブランコになんて乗りながら
話をしている自分が少しだけ可笑しい。
この気持ちはきっと永遠に。
「いつかは、って思ってたんだけどなぁ」
「けど、まだ好きなんだろ?」
「・・・」
俺は絶対に嘘は吐かない、俺は絶対に嘘なんて。
あんたに嘘なんて吐かねぇのに。
心の中でとどめておくべき言葉達を全部きれいに消化している。
そんな自分が又可笑しくて拓海は大きくブランコを扱いだ。
冷えた空気が冷え切った頭の中を網羅した。
何故か再UPし忘れていたA
2004/12/2