螺鈿の亀裂
周到にも舞台は嵐
捕まった蝶の羽搏きがいつかあの心臓に傷を付ける→
同じ傷、同じ歪み、別の身体
真夜中の号砲(URA-99GIRLS掲載)
水槽で殺した人魚の骨→
幼稚な恋の凶弾
指に誂えた細い頸
背骨を数える舌先
理性の獣に引き摺り込まれた寝台
折れた純潔の主軸
虚妄の隷→
繰言おとし
あと一歩先で僕の愛は君を殺す
諦め上手な君の嘘
わたしの供犠
漆黒の外套と劣情
永遠を疑わなかったから
いっそ亡くすことが情け
救い難く卑しい指
幼稚さを可愛げに置き換えるほど大人じゃない
度を越す潔癖にお似合いの快楽
一番遠い真実との情事
ここで嗤うと決めていた
世紀の恋の残滓←NEW
結末は悲劇の予定
軽蔑の唇で愛撫
焦燥を噛み潰す癖
完成しないあなたは子供のまま
この鉤爪ごと抱いて
食事に似ている暴き方
似合わない道化の結末でもよかった
甘い口接(くちづけ)で侵したかったもの
傷付き方さえ享楽的
焔に飛び込む鱗粉の煌めき
きっと百万回出逢っても抱き締められない
(マルコメイン連載)
今夜雨が降る→
狭い部屋→
失墜の夜、反逆者は生まれた→
歪な羽根が折れる→
悪魔の常套手段→
ミズ、これが愛の摂理です(暴力表現有)→
友よ、過去は今でも疼いているか→
汚れ役はどこにだって必要なんだよ
模倣坂心中/pict
byFOG.
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