天井を見ている。天井だ。薄暗い天井、古いファンが回っている。
数分前からずっとこの状態なのだ。シャンクスがを押し倒し数分。
言葉を発する事が出来ないままシャンクスではなく天井を見ている。


「・・・
「何」
「一人はもう、嫌だろ」
「・・・何の話よ」
「俺は、もう嫌だぜ」


こんなに広い海の中を延々漂っていたのだ。互いに。


「どうしたの、シャンクス」
「もう逃げるなよ、


いつものように数ヶ月振りに顔を見せ、その流れでの大宴会。
いい気分になったシャンクスがショウの手を取り
(まぁその時点でもかなり酔っていた)
盛り場を離れ数時間。


シャンクスの隣で眠っていたは知らない。
これまでにもこんな事は幾度もあった。
そう、その都度は眠りシャンクスは一度として眠った例がない。
その事をは知らない。シャンクスのみぞ知る。


「みんな待ってるんじゃないの」
「その位は気ィ利かせるだろ」
「これはどういう事なの・・・」
「どういう事なんだろうな」


俺も知りてぇよ。
困った顔で笑う。
シャンクスが胸に額をつけた。息がかかる。
こうなる事は分かっていたのだろう、頭の奥のどこかでは。
そうしてそれを阻止すべく必死に気づかない振りをしていた。
想われている状態が単に具合がよかったからかも知れない。
愛に似て非なる耽溺。それだ。


「こんな事して、後悔するわ」
「そんなもんは、お前に出逢ってからずっとしてる」


シャンクスはの目をじっと見ている。
二度と逸らさせない、逸らす事は出来ない。
指先が腰から胸を撫でている。もうじき口付ける。


「心臓が、鳴ってる」


胸の上でシャンクスがそう呟けば微かに呼吸が苦しくなった。
余りに静かなこの室内には古いファンの音が鳴り響いている。

何か最近シャンクス。
エースの安否が気になるねぇ・・・
2007/11/27