時間と距離によって 愛は冷めてしまうものだと思いますか

とサンジは今現在寝具の上で腐っている。ずっと腐っている。
スプリングの壊れたベッドは五月蝿くの機嫌も急降下だ。
自分の職務さえも放棄したやる気のない彼女は
今現在ミネラルウォーターのボトルを倒してしまい辟易している。

「あー・・・俺片すから」
「ごめんねー」
「寝たまんま取ろうとするから」
「動くの面倒でさぁ」

覇気もやる気もまるで感じられない彼女が
海軍の人間だとは到底思えない。
まず適正がないといえる。
どうやら何かしらの能力持ちらしく
役職ももうじき大佐になると言っていたが
(しかしそれも酒の席での話だ)
こうやってサンジと時間を潰している程度だ。

「あんた、仕事しなくていいのかよ」
「海賊が何言ってんのよ」
「ま、俺が言うのも変だけど」
「働くのって結構面倒なのよね」

たまたま寄った酒場の奥にくだを巻く女を見つけた。
海軍の服を身にまとったその女はサンジの姿を目にすると
グラスを寄越し誘う。
そんな誘いに乗った時点で何かが間違っていたのだろう。

「あんたさぁ・・・」
「何?」
「遠距離とかって無理でしょ」
「は?俺よかあんたのが無理だろ」

そうなのよ。
そう言ったきりは黙り、挙句そのまま寝入ってしまった。
どうやら彼女の地雷に触れてしまったと悟ったサンジは
そのまま床を拭き夜の街へ出て行く。
彼女が、が目覚めた時隣に自分がいなければ
彼女は哀しむのだろうか。
そんな事はないかと頭では分かっている。
それでも戻らない理由は彼女に伝えない。

アンケであったスモーカーを書こうと思えば(何度目だ)
スモーカーが掠りもしない結果に!驚愕!
要は、スモーカーと遠距離になった、みたいな。
みたいな、って何だ。