一番大切なものは何ですかA

別にお前をどうこうとか、そういうつもりはないんだよなぁ。
側に置いておきたいとか、
自分だけのものにしてェとかっていうのはないんだよ。
これはギャンブルだ。
只のギャンブルなんだよ。
それ以上でもそれ以下でもない。
単なるギャンブルだ。
お前を心底、それこそお前だけを愛してるとかそういうのはない。一切。
要は一晩だけのお相手ってヤツだ。それがお前。
お前の気持ちはたった一つでいい。
勝負に負けたから、その代償として。
それだけでいい。むしろそれでいい。
俺を愛する、愛さない。そんなものは必要ない。
気持ちなんて要らねェから。

だって、これは、ギャンブルだろう。









勝負師としての価値を量られているのだろう。
だからは逃げ出す事も出来ず負ける勝負に手を出した。
賭けられたものは多額の金との身体。
最初から負けると分かっていた。
俺の勝ちだな。
シャンクスの声は高揚もせずそう告げる。
分かっていた事なのに身体が嫌に重くなった。
後悔だろうか。エースの事を考えていた。
どうしようと、それだけを思っていた。
エースは許すだろうか。許さないだろう。又
一人になってしまうなあと思った。
このままではルフィ達の元にも戻れない。
違う。あの船を、便りを開きあの船を離れた時点で
ルフィ達とも、そうしてエースとも二度と会えないのだ。
そういえば人生もギャンブルだった。

「・・・後悔、してんのか?」
「いや、」
「男か」
「いや・・・」
「迎えに来る前にさっさと済ませちまおうか」

はっと顔を上げる。知っているのか。

「騙された、みてェな顔するなよ。お前はそんな顔しちゃ駄目だろう」
「あんたは・・・」
「実際、最後の勝負をしに来たんだ。お前は。俺の所にな」

視線を伏せ息を吐き出す。
ゆっくり立ち上がり視線の先にある寝具を見つめた。

「別にどうこうしようってわけじゃねェ」
「仕方がない」
「楽しみたきゃ楽しめ、心底嫌だってんならお人形になってりゃいい」

分かっていると振り返ったは口元だけ笑っていた。
諦めたのだろう、そう思えば目の前の女が酷く悲しく見えた。

もうじきクリスマスだというのにこの救いのなさ。
私の中のシャンクスはこういう男です(すいません)
色んな意味で(色んなキャラに)心が存在せずすいません。
続きます。
只次は(展開的に久々の)裏なんでクリスマスにはUPしたいよね。