心ってどこにあるんですか

あんたの心はどこにあるのよ。
はそう呟きジェクトの胸を指先で突いた。
痛いじゃねぇか、そう笑いながら呟いたジェクトは
何故だか嬉しそうでやはり腹が立つ。


「あたしの話、聞いてる?」
「ちゃーんと聞いてるぜ」
「嘘」
「おいおい、俺は嘘なんざ吐かねぇさ」
「それが嘘なのよ」
「酷ぇな」


ジェクトとの会話はまず途切れない。
どうにもジェクトは自ら会話を途切れさせる事を嫌がっているようで
自然に会話の終了はが背負う事となる。
本当は延々話を続けていたいのだ。
静かになってしまえば彼が消えてしまいそうだから。


「あんたの心、見てみたいわ」
「見てぇか?」
「・・・」
「後悔するんじゃねぇのかぁ?お嬢ちゃんは」


わざと耳側でそう呟いたジェクトの腹を殴った
そのまま背を向け寝た振りをした。

ジェクト最高