トワイライト

誰にも言えない。
何故か、そう問われても明確な答えは出す事が出来ない。
怖いのだろうか。怖ろしいのだろうか。
兎も角はっきりとノーを言えなかった自分が一番悪いのだ。
客観的に考えても一番妥当だ。
別に自分を責めているわけでもないしそんな趣味はない。毛頭だ。
ギンの指先だけをよく覚えている。他は余り覚えていない。
悲しくはないのに不思議と涙が出て、それでも泣き顔を見せたくなく蹲っていた。
背を向けたまま眠る。涙が頬を落ちシーツに染みをつくった。毎日つくる。

「こっち向きぃ」 「・・・」 「

誰かに助けを求めたい。それは誰に。
ギンの寝息を確認し寝具を抜け出し助けを求める。 この際誰でもいい。
夜の中に飛び出し誰かがいるのを望む。祈る。
きっと誰かがいるはずだ。 軽い音をたてる足音が遠ざかりゆっくりと目を開いたギンは天井を見つめる。
助けて。助けて。の声が聞こえる気がした。

ギンの喋り方忘れた