火傷したままの心

シャンクスは片腕で只じっと手を繋いでいた。何も言わないままでだ。
赤い海をずっと見つめながら二の句を探す。見つからないのだ。
太陽が酷く大きいのは何故だろうか。じゅっと溶けていく。
きっとシャンクスは一生聞きたくない言葉を発するのだろうと思う。
それが分かる分時間稼ぎをしている自分が尚嫌になる。
が溜息を吐き出した。

太陽が赤みを残し姿を消してからの展開が速いのだ。
青さが侵食を始める。
さえ侵す。分かっている。

「もう一人でやっていける、お前は」
「やっていけない」
「大丈夫だ、

シャンクスをなくし生きていけるのだろうか。間抜けな質問だ。
これから彼は戦いの渦に巻き込まれていく。
を連れてはいけないと告げられた。
分かったつもりだったしきっと分かっているはずだ。
どうして理解出来ないのだろうか。
どうしてこんなにも悲しいのだろうか。
何故涙が溢れる。

泣くを見ず只海を見つめている。
青に侵された海は命を寄越せと笑っているようで遣り切れなくなる。
の命はくれてやれねェ、悪ぃな。
声にせずそう呟けば冷たい波が飛沫を上げた。

うおー!すげえ久々!シャンクス!