の眼はまるで穴のようだった。
自分を見上げたの顔には二つの穴が開いていた。
ぽっかりと開いていた。
神鎗を握った自分に警戒を抱いた瞬間貫いた。
は下唇を噛み締めていた。
酷く距離は近かったと思う―――――
いつもの距離だ。
いつもの距離を継続させたまま終らせた事に理由はない。
の身体が傾きギンの腕に落ちてきた。
当然のようにギンはを抱きとめた。
「・・・痛い?v
「は、」
「初めての時とどっちが痛い?」
「うる、せェんだよお前」
「口の利き方には気ぃ、つけんと」
ギンの所業に気づいたは真っ向から否定した。
それは間違っていると断言した。
今更、ギンは小さくそう呟いた。
ギンを止めるつもりだったのか射止めるつもりだったのか―――――
は斬魄刀を手にした。
きっとには聞こえなかったのだろうが、
ギンはその時も小さく呟いていた。
キミは確かに正しい。
「あん、た」
「何?」
「どう、すんのよ」
これから。
の唇は震え、言葉は言葉として認識出来るのがようやくの有様だ。
手も震える、全てが震えてしまっている。可哀想だとギンは思う。
「あ、た、しの事、殺して」
大丈夫なわけないじゃない。
きつく歪んだの眼差しは何を物語っていたのだろう。
はっと息を飲んだギンは今更ながら犯した何かの重さに気づいた。
それが後悔の一歩手前。
喜助の変わりに出てこなくなりましたよね