もっと。

もっともっと。
もっとスピードを上げて心が軋むくらいにスピードを上げて。
タイヤが悲鳴を上げ道路に跡を色濃く残すために。
暗闇の中何もない。
そのまま固まってしまったかのような
の腕だけが辛うじてリアルさを残している。
最期まで付き合うと言ったを試すような行動ばかり繰り返す。
下手に口も開けないから悲鳴を聞く事もない。
そんなものはとうにかき消されているだろう、風に。
だからもっとだ。
もっともっとスピードを上げてタイヤを、命を擦り切らせて。
もっともっと近くに、もっともっと側に。
もっと。だからもっとだ。

この人の話って題名からしてこんなんばっかだわ。