ベックス

風に手を伸ばす。
まあ何かを感じる事はない。
風は永遠に留まる事無く、唯一留まっているのは気持ちだけだ。
只この世界にいる。確実だ。ジェクトはどこかにいる。
だって、アーロンはいたじゃないの。

「何やってんの?」
「教えない」
「何それ!」

鼓動はここから聞こえた。この青年の中から。
触れて確かめた。
この中にジェクトはいる。確信だ。確証はない。

「ちょっと、笑ってよティーダ」
「?」
「あんたはいつも笑っててよ」

笑顔が面影を残しているから。
そんな事は決して言えないけれど。

あの・・・
ごめん、変換なかった(今気づいた)