僕は毎日死をむかえ続ける
男の肩越しに見えるのは夜空と星だ。
こんな光景は幾度となく見た。
よく知った光景だ。
勝手に動かされる身体をよそに、
不思議と伴わない感覚に心細ささえ感じる。
汗ばんだ肌が密着し、一瞬だけ襲う冷たさ。
すぐに馴染み熱くなる。
こうして両手の動きを封じられ、
貪られるだけの身体に意味などない。
「…リヴァイ」
「うるせェ、黙ってろ」
「リヴァイ…!」
こんな真似はよしてくれだなんて、そんな言葉は吐けない。
似合わないからだ。
誰でも出来る簡単な行為だけに、特に問題がなければ応じる。
実際に、このリヴァイとも幾度か寝た。
随分、昔の話だが。
この男が調査兵団に来る前、あの薄汚い地下での話になる。
思い出したくもない過去だ。
この世界がロクでもないという事実は揺るぎようがない。
穴倉からはい出せたと思えば別の悪夢の続きだ。
巨人なんていう、出来の悪い悪夢の具現化。
地上も地下も悪夢だとして、
地上を選んだ理由は空気が濁っていないからだ。
淀んだ薄汚い空気が充満しているクソのような地下で死ぬか、
巨人に喰われ死ぬか。
最低の二択だが、後者を選んだ。
その選択が正しかったかは未だに分からない。
だが、
「ちょっと…」
「…」
「本当、リヴァイ、ちょっ」
「何だ」
「今は」
今こうしてリヴァイと絡む事は正しいと思えず、
それなのにはっきりとした理由を選べないでいる。
だから制止は出来ないし、無駄な抵抗のような形となった。
「…何を泣いてやがる」
「わかんないんだけど」
「…いかれてんのか」
「何か涙がとまんなくて」
だからやめてよ。
あたしに触らないで。
「ああ、そりゃあ、いかれてんだな」
「…」
「俺も、お前も」
弄る腕を止めないリヴァイは、
こちらの感触等おかまいなしに目的を達成する。
今も昔も変わらない。
情が伴わないからだ。
リヴァイはこれに感触を求める。
それでは、こちらは。
自身はどうだ。
分からない。
今は分からない。
覆い被さるリヴァイの肩越しに星空が見える。
同じ星空だ。
同じ星空に同じ行為。
何もかもが全て同じ。
それなのに―――――
リヴァイの動きが一層激しくなり、
精を吐き出すべく一気に性器を抜いた。
腹の上にぶちまけられたそれ。
その熱さにようやく意識を取り戻す。
「…エルヴィン」
「!」
「エルヴィンがいないなんて変ね」
「…あぁ、そうだな」
それにしたって最低のピロートークだなと、
抑揚のない声で彼はそう呟いた。
エルヴィン死後の話。
事後の会話としては最高に最低。
変換箇所が一カ所しかない、、、
2017/04/23
NEO HIMEISM